ユーザ用ツール

サイト用ツール


サイドバー

dd5e:魂を喰らう墓:神話

文書の過去の版を表示しています。


神話

チャルトの神話の一部

この世のはじめのころ、人が川のほとりに座って困りはてていました。すると水の中からワニが顔を出して尋ねてきました。「人よ人よ。何を困っているのだね」

人は言いました。「この川を渡らねばならないのだけれど、一人で水に入るのは怖いのだよ。なにしろ水の中にはおまえの兄弟がたくさんいるのだもの」

ワニは答えました。「そうだ。一人で入ると危ない。けれどわたしがおまえを背中に乗せて無事に運んであげよう。ただしおまえはきっとお礼をすると約束してくれねばならないよ」

人は約束しました。ワニは人を乗せて無事に川を渡してあげました。

向う岸について、人は尋ねました。「さあ、おまえにどんなお礼をすればいいだろう」

ワニは答えました。「私は人の国を見てみたいのだけれど、一人で行くのは怖いのだよ。なにしろそこにはおまえの兄弟がたくさんいるのだもの。そこでおまえはわたしを背中に乗せて国じゅうを運んでくれねばならないよ」  やあ、それではずいぶん損が行くぞと、人は思いました。けれど約束は約束ですから、人はワニを背中に乗せて、人の国じゅうを運んでゆきました。旅はたいそう長いことかかりました。人はすっかり怒ってしまい、人とワニとは二度と友達にならないぞと誓いました。そこで今でも人とワニとは仲が悪いのです。

トリックスター神

dd5e/魂を喰らう墓/神話.1577006817.txt.gz · 最終更新: 2019/12/22 18:26 by cane